ギターシンセにまつわる話

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2019.12.12

ギターシンセにまつわる話②

こんにちは!名古屋のウクレレ、ボーカル、ギター教室「ポワンポワンスタジオ」です。

今日のテーマは「ギターシンセにまつわる話②」です。

前回はギターシンセの説明をしていきました。ギターシンセはギターを使って他の楽器の音を出す仕組みのことを指しますがそんな夢のような機器にもいろいろな落とし穴があり、おそらくそれが原因であまり流行らないのだと思いますが、そういったことを通してギターを他の楽器の違いを知ってもらえたらと思います。

前回はピアノとギターの音の配列が違うためピアノだと「ドレミ」を同時に出すことは出来てもギターの場合はほとんど不可能になるという話をしました。

ギターとピアノの違いは他にもあります。

それは「同時発音数」

ピアノは指の数だけ音が発音できますが、ギターはどう頑張っても6音が限界です。なので例えばピアノの譜面を見てギターで弾くということはおそらく出来ません。

逆にピアノになくてギターにあるもののせいでこのギターシンセが上手く機能ないこともあります。それは「チョーキング」。ギターの場合弦を少し上に押し上げることで4分の1音だけ音を高くする技術があったりしますがピアノは半音階で区切られていますのでそういった演奏は出来ません。ところがギターシンセのピアノの場合は演奏楽器自体はギターなので4分の1音だけ音を上げることも出来てしまいます。

ただそこらへんは開発者も想定済です。4分の1音だけ上がったりするともうピアノっぽくはなくなってしまうため、少しだけ音程を上げたりするとすぐに次の音に切り替わるように設定したりしています。そうすると確かに音自体は安定するのですが、ギターはもともと強めに押さえただけで音程が変わってしまう音程にはデリケートな楽器ですので握り損ねただけで思った音より半音上がってしまったりします。

またレイテンシーといって実際に弾いてから信号が音源機器に行き、変換されて音が出力されるまでにほんの僅かですが遅延が起こります。おそらく0.01秒とかそれくらいの遅延かも知れませんが繊細なパフォーマンスを求めるミュージシャン側からするとちょっと反応が気持ち悪く感じます。

「ふぉーん」といった柔らかいタッチの音色は大丈夫なのですがアタックが強い、ピアノなどの硬質な音はレイテンシー(遅延)を感じます。

最後に僕がどうして10年前はギターシンセを使っていたのに使わなくなったのかですが・・・・これは正直どうしようもない理由なのでいくら科学が進歩しようが対応できない理由なのですが・・・お客さんが気づかないんです・・・

ギターから違う楽器の音が出ると人は「あれ??」となります。ライブって意外に視覚で聞く部分があるのでギターを弾いているのに出てるのはオルガンとかサックスだったりすると戸惑うみたいです。下手すると音源鳴らして当て振り(演奏しているフリ)をしているのではないかと勘ぐる人すらいるかも知れません。そうすると盛り上がらなくなっちゃうんですよね。だからといって説明すると今度はメーカーのデモンストレーションみたいになってしまってお客さんも音楽ではなく楽器の音しか聞かなくなってしまいます。

これは僕の実体験です。

とはいえ正直家で練習で弾いているとすっごく楽しいです(笑)
興味があるかたはチェックしてみて下さい。

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